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子供を産んでから周囲のありようがガラリと変わった.
まず,声のかけられ方がぜーんぜん違う. 子連れで歩いてると,少なくとも5回は見知らぬ人(おもにオバサン)に話しかけられる.まるでずっと前から知り合いだったかのように,「どうなの?昨夜はちゃんと寝てくれた?」とか,「あなたも休まないとダメよー.」とか,スーパーやら商店街やらで立ち話が始まる.1度も会ったことない人なのに. 幼児連れのパパママとすれ違えば,「ほぉ~ら,ベイビーだよぉ,ちっちゃいねぇー!カワイイねぇー!」と,自分の子供に「赤ちゃんってこんなだよ.」と教えてたりしている. ビックリしたのは,近所のカフェで息子と2人でお茶していたら中学生ぐらいの男の子が,わざわざ何度も何度も近くを通りかかって,息子の顔をじーっと見てはニコッと笑っていった. 要するに,周りの空気がやたらとあったかく,やさしく,恥ずかしいぐらいに微笑ましくなっちゃった.夫婦2人だけの頃はこんなことは全くなく,私たちは「景色の一部」に過ぎなかったと思うのだけど…. イギリスは,子供を育てやすい国だと思う.社会保障の面でも,日々の暮らしでも.スーパーに行けば駐車場は,障害者用と並んで必ず「子連れ専用スペース」がある.その前に,そうだ,子供を生むのもなんてったってタダだし!(笑) だけど,そういう仕掛け以上に,日々の暮らしのなかで,見知らぬ人に声をかけられて,みんなが自分の子どもを可愛いと思ってくれていると感じる瞬間,これが何よりの励みだ.自分自身は,疲労と寝不足,思うようにならない毎日のなかでボロボロになっているわけで,宝物なはずのこの存在を「可愛い」と思える余裕がなくなることもある.そんなときにもし,追い討ちをかけるように,「っだよ,子連れで電車乗るんじゃねーよ,」みたいな冷たい視線を浴びちゃったら・・・もう,どうしようもなくへこんで,イラついて,悲しくなってしまうに違いない. 自分も会社勤めしていた頃はそうだったんだけど…東京は子連れに厳しいと思う.みんなが疲れてるんだな,きっと.今度一時帰国したとき,妊婦さんや子連れさんにであったら,できるだけお手伝いをしたいと思っている.
by septfilles
| 2007-09-02 11:36
| London Life
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